変額保険をめぐるトラブル

変額保険は日本においてはバブル景気時代の1989年〜1991年に、生命保険会社が銀行と共同して大々的に販売しました。
この頃は地価の高騰により高齢者を中心に相続税対策が問題となっており、その対策というのがキャッチコピーでした。

大きな運用益をねらうためには保険金額を高額に、つまり保険料を高額に設定することになり、高額の保険料を一時払いするために、銀行が土地などを担保に保険料を貸付し、保険の運用益で返済をおこなわせるという仕組みをとっていました。
返済途中で被保険者が死亡しても、負債は保険金を得て完済できる、また保険金には別途の控除枠があるので相続税対策にもなるとのふれこみでした。

しかし、バブル崩壊後の運用環境の悪化で、運用成績が極端に落ち込み、多くの保険契約で解約返戻金が元本割れの状態に陥りました。
結果として、銀行からの借入金の返済が困難になり、担保の不動産(土地・建物)を競売にかけられて失う例も多く出ました。
不動産価格の下落のあおりをうけて、担保を差し出しても借入金を賄えず、なお返済を迫られる例もありました。
また最低保証のある死亡保険金を獲得して負債の返済に充てようと、被保険者が自殺する例も出たことから社会問題になりました。

このような中、契約時に銀行および保険会社が、商品のリスクに関する説明を契約者に対してするのを怠ったとして、全国で訴訟が起こりました。
その多くでは、契約者側の過失があるとしながらも、販売者側の過失を認めて損害賠償を支払うことが命じられました。

この問題のため、大手生命保険会社では変額保険の取り扱いをやめたところも現れており、現在この保険を販売しているのは外資系生保が中心です。
なお、現在の変額保険には、運用成績が悪く最終的に元本を割り込んだとしても、満期には元本を保証する商品も存在します。

[ウィキペディア‐変額保険‐より]